NBAプレーオフ:ファーストラウンド
2008年 04月 27日
スパーズ対サンズ(ゲーム3)
ピストンズ対シクサーズ(ゲーム3)
(ネタバレあり)
ニューヨークも暖かくなりました。
ついこの間までブーツを履いていたのが、いきなりサンダル。
街は露出度の高い服と、もわーと香る体臭ですぐそこに夏がやってくるのを感じます。
体臭が街の風物詩となるなんて、ニューヨークは独特です。
夜は日が長くなり、8時9時でもまだまだ通行人がいっぱい。どこから湧いて出てくるのか人、人、人・・・。このへんはアメリカのその他の地域ではあまり見られないことかと思うけど、ほんとうに人がいっぱい。
五番街、ルイヴィトンの前を通りかかると、中には金持ちそうな客が買い物を楽しみセキュリティの男性がそれを見守る。重厚な石造りの外壁の角にはグレーの毛布にくるまり裸足の黒い足をすりよせた女性が地べたに座り込み、涙を流していた。その傍らを観光客やビジネスマンが足早に通り過ぎ、その女性は彼らの靴、靴、靴、足音に恐怖を覚えていたのかもしれない。
半ブロック歩いただけでその女性に対する同情は直ちに薄れてしまう。そんな街なのです。
・・・
ピストンズはいったいどうしたんでしょうか?
というより私はシクサーズの勢いのついた戦いぶりに敬意を表したい。
何もかもがうまくいっている。
いわゆるハッスルプレーの類、スチール、リバウンド、ディフェンスに命をかけているような戦いっぷり。
ピストンズはファーストラウンドだからと余裕こいていたらまじで叩きのめされます。
レジー・エバンスやサミュエル・ダランベアの腕は長い。
こいつらマジで勝とうとしている故、その長い腕が必ずボールにヒットする。
そこにアンドレ・ミラーの冷静なプレーでファストブレイクが展開され、運動能力の高いイグ男がいつの間にか空を飛んでいる。
しかしゲーム3のピストンズの精彩を欠いたプレーは説明しづらい。
どうしたんですか。
・・・
狙われたシャックの謎。
(スパーズ対サンズ)
こちらはとうとう決着がついてしまいそう。
ゲーム3、
トニー・パーカー41点、そのほとんどがジャンパー。
それもダンカンのピックアンドロールのスクリーンでディフェンスがスイッチして、トニーの正面にはダンカンに付いていたシャック。シャックはトニーから1〜3メートル離れていて、トニーはそこを間髪入れずすかさずショット。
シャックはスイッチされても、ヘルプ行っても、相手に追いつけない。
その1〜3メートルの間があったとき、ほとんどのスパーズ選手のショットは入っていた。
まさにシャックは狙われているのか。
しかも、ダンカンはインサイドへ行けばシャックの餌食になってしまうので、中距離ジャンパーをシャックから離れて打っていた。シャックはどこを守ればいいのかますますわからなくなる。
これらのジャンパーが、ホームコートでもないのにばすばす入ってしまった絶好調状態と、それを攻略できなかった大したことないサンズのディフェンスに、スパーズは大勝。
・・・
ハックァシャック。まだまだやるか。
またもやハックされまくったシャック。
オーリーはハック要員に成り下がってしまったな。
この作戦が有効なのかどうなのかはポポビッチのみ知るところ。
しかしシャックがハックされ、フリースローを落とす(17本中8本失敗。そのうちハックされたときの数字はたぶん8本中6本失敗・成功した2本はレーンバイオレーションで稼いだもの:曖昧な記憶で失礼)
フリースローを落としたことにより、シャックの心理状態はどうなるか。
落とした直後、シャックは二回つまらないファールを犯していた。シャックの自尊心とか勢いとかが一瞬こそぎ落とされたのか。チームの中でアリストテレスと呼ばれる尊敬される重鎮もこういった落とし穴で一瞬のスキを作ってしまう。
そしてダントニをバカにするような作戦でもある。指揮をしている一瞬「まだやるかぁ〜」と感情的になる。
ポポビッチにとってこの作戦は、パーフェクトな音楽にわざとノイズを入れて視聴者を煙に巻くような、相手の心理状態を一瞬混乱させるサプライズ効果なのかもしれない。それが数字に微妙に現れる。シャックのつまらんファールとチームメイトからのがっかり感による尊厳の低下、ダントニの指揮棒に粘着質の蠅がとまりへばりついて取れない。しかたないので指揮棒を交換。一瞬勢いが停滞。
・・・
そして絶好調ハイパートニーに前半ナッシュをディフェンスにつけていたことと、ボウエンがナッシュのディフェンスをしていたことで、ナッシュは疲労・・・。
後半トニーにはグラント・ヒルが付いたりディオウが付いたりしたが、
まともに打たせないようにはできなかった。
ヒルは本調子ではないように見える。
コーチはがっかり感を否めない。ゲーム4ではベンチかローテーションから外すことも考えているようだが、サンズのメディカルスタッフはダントニに、ヒルは行けそうだと伝えたという。
・・・
戦術を読みそれを攻略する方法は、各チームコンピューターの導入により数年前よりも物理的に早まったかもしれない。しかしスパーズはマイナーチェンジ以外数年前とほぼおんなじような事をしているという。元ネタがいかに優れていると言うことなのか。それとも各選手が有り得ないくらい練習しているということなのか。
ジノビリとトニーの成長度はコンピューターよりも大きい。
ポポビッチは恐いからな〜。
ピストンズ対シクサーズ(ゲーム3)
(ネタバレあり)
ニューヨークも暖かくなりました。
ついこの間までブーツを履いていたのが、いきなりサンダル。
街は露出度の高い服と、もわーと香る体臭ですぐそこに夏がやってくるのを感じます。
体臭が街の風物詩となるなんて、ニューヨークは独特です。
夜は日が長くなり、8時9時でもまだまだ通行人がいっぱい。どこから湧いて出てくるのか人、人、人・・・。このへんはアメリカのその他の地域ではあまり見られないことかと思うけど、ほんとうに人がいっぱい。
五番街、ルイヴィトンの前を通りかかると、中には金持ちそうな客が買い物を楽しみセキュリティの男性がそれを見守る。重厚な石造りの外壁の角にはグレーの毛布にくるまり裸足の黒い足をすりよせた女性が地べたに座り込み、涙を流していた。その傍らを観光客やビジネスマンが足早に通り過ぎ、その女性は彼らの靴、靴、靴、足音に恐怖を覚えていたのかもしれない。
半ブロック歩いただけでその女性に対する同情は直ちに薄れてしまう。そんな街なのです。
・・・
ピストンズはいったいどうしたんでしょうか?
というより私はシクサーズの勢いのついた戦いぶりに敬意を表したい。
何もかもがうまくいっている。
いわゆるハッスルプレーの類、スチール、リバウンド、ディフェンスに命をかけているような戦いっぷり。
ピストンズはファーストラウンドだからと余裕こいていたらまじで叩きのめされます。
レジー・エバンスやサミュエル・ダランベアの腕は長い。
こいつらマジで勝とうとしている故、その長い腕が必ずボールにヒットする。
そこにアンドレ・ミラーの冷静なプレーでファストブレイクが展開され、運動能力の高いイグ男がいつの間にか空を飛んでいる。
しかしゲーム3のピストンズの精彩を欠いたプレーは説明しづらい。
どうしたんですか。
・・・
狙われたシャックの謎。
(スパーズ対サンズ)
こちらはとうとう決着がついてしまいそう。
ゲーム3、
トニー・パーカー41点、そのほとんどがジャンパー。
それもダンカンのピックアンドロールのスクリーンでディフェンスがスイッチして、トニーの正面にはダンカンに付いていたシャック。シャックはトニーから1〜3メートル離れていて、トニーはそこを間髪入れずすかさずショット。
シャックはスイッチされても、ヘルプ行っても、相手に追いつけない。
その1〜3メートルの間があったとき、ほとんどのスパーズ選手のショットは入っていた。
まさにシャックは狙われているのか。
しかも、ダンカンはインサイドへ行けばシャックの餌食になってしまうので、中距離ジャンパーをシャックから離れて打っていた。シャックはどこを守ればいいのかますますわからなくなる。
これらのジャンパーが、ホームコートでもないのにばすばす入ってしまった絶好調状態と、それを攻略できなかった大したことないサンズのディフェンスに、スパーズは大勝。
・・・
ハックァシャック。まだまだやるか。
またもやハックされまくったシャック。
オーリーはハック要員に成り下がってしまったな。
この作戦が有効なのかどうなのかはポポビッチのみ知るところ。
しかしシャックがハックされ、フリースローを落とす(17本中8本失敗。そのうちハックされたときの数字はたぶん8本中6本失敗・成功した2本はレーンバイオレーションで稼いだもの:曖昧な記憶で失礼)
フリースローを落としたことにより、シャックの心理状態はどうなるか。
落とした直後、シャックは二回つまらないファールを犯していた。シャックの自尊心とか勢いとかが一瞬こそぎ落とされたのか。チームの中でアリストテレスと呼ばれる尊敬される重鎮もこういった落とし穴で一瞬のスキを作ってしまう。
そしてダントニをバカにするような作戦でもある。指揮をしている一瞬「まだやるかぁ〜」と感情的になる。
ポポビッチにとってこの作戦は、パーフェクトな音楽にわざとノイズを入れて視聴者を煙に巻くような、相手の心理状態を一瞬混乱させるサプライズ効果なのかもしれない。それが数字に微妙に現れる。シャックのつまらんファールとチームメイトからのがっかり感による尊厳の低下、ダントニの指揮棒に粘着質の蠅がとまりへばりついて取れない。しかたないので指揮棒を交換。一瞬勢いが停滞。
・・・
そして絶好調ハイパートニーに前半ナッシュをディフェンスにつけていたことと、ボウエンがナッシュのディフェンスをしていたことで、ナッシュは疲労・・・。
後半トニーにはグラント・ヒルが付いたりディオウが付いたりしたが、
まともに打たせないようにはできなかった。
ヒルは本調子ではないように見える。
コーチはがっかり感を否めない。ゲーム4ではベンチかローテーションから外すことも考えているようだが、サンズのメディカルスタッフはダントニに、ヒルは行けそうだと伝えたという。
・・・
戦術を読みそれを攻略する方法は、各チームコンピューターの導入により数年前よりも物理的に早まったかもしれない。しかしスパーズはマイナーチェンジ以外数年前とほぼおんなじような事をしているという。元ネタがいかに優れていると言うことなのか。それとも各選手が有り得ないくらい練習しているということなのか。
ジノビリとトニーの成長度はコンピューターよりも大きい。
ポポビッチは恐いからな〜。
by chiesuzukihome
| 2008-04-27 01:04
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