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NBAプレーオフ:ファーストラウンド

スパーズ対サンズ(ゲーム3)
ピストンズ対シクサーズ(ゲーム3)

(ネタバレあり)



ニューヨークも暖かくなりました。
ついこの間までブーツを履いていたのが、いきなりサンダル。
街は露出度の高い服と、もわーと香る体臭ですぐそこに夏がやってくるのを感じます。

体臭が街の風物詩となるなんて、ニューヨークは独特です。
夜は日が長くなり、8時9時でもまだまだ通行人がいっぱい。どこから湧いて出てくるのか人、人、人・・・。このへんはアメリカのその他の地域ではあまり見られないことかと思うけど、ほんとうに人がいっぱい。

五番街、ルイヴィトンの前を通りかかると、中には金持ちそうな客が買い物を楽しみセキュリティの男性がそれを見守る。重厚な石造りの外壁の角にはグレーの毛布にくるまり裸足の黒い足をすりよせた女性が地べたに座り込み、涙を流していた。その傍らを観光客やビジネスマンが足早に通り過ぎ、その女性は彼らの靴、靴、靴、足音に恐怖を覚えていたのかもしれない。
半ブロック歩いただけでその女性に対する同情は直ちに薄れてしまう。そんな街なのです。


・・・


ピストンズはいったいどうしたんでしょうか?

というより私はシクサーズの勢いのついた戦いぶりに敬意を表したい。
何もかもがうまくいっている。

いわゆるハッスルプレーの類、スチール、リバウンド、ディフェンスに命をかけているような戦いっぷり。
ピストンズはファーストラウンドだからと余裕こいていたらまじで叩きのめされます。

レジー・エバンスやサミュエル・ダランベアの腕は長い。
こいつらマジで勝とうとしている故、その長い腕が必ずボールにヒットする。
そこにアンドレ・ミラーの冷静なプレーでファストブレイクが展開され、運動能力の高いイグ男がいつの間にか空を飛んでいる。


しかしゲーム3のピストンズの精彩を欠いたプレーは説明しづらい。
どうしたんですか。


・・・


狙われたシャックの謎。
(スパーズ対サンズ)


こちらはとうとう決着がついてしまいそう。

ゲーム3、
トニー・パーカー41点、そのほとんどがジャンパー。
それもダンカンのピックアンドロールのスクリーンでディフェンスがスイッチして、トニーの正面にはダンカンに付いていたシャック。シャックはトニーから1〜3メートル離れていて、トニーはそこを間髪入れずすかさずショット。
シャックはスイッチされても、ヘルプ行っても、相手に追いつけない。
その1〜3メートルの間があったとき、ほとんどのスパーズ選手のショットは入っていた。
まさにシャックは狙われているのか。

しかも、ダンカンはインサイドへ行けばシャックの餌食になってしまうので、中距離ジャンパーをシャックから離れて打っていた。シャックはどこを守ればいいのかますますわからなくなる。

これらのジャンパーが、ホームコートでもないのにばすばす入ってしまった絶好調状態と、それを攻略できなかった大したことないサンズのディフェンスに、スパーズは大勝。

・・・

ハックァシャック。まだまだやるか。


またもやハックされまくったシャック。
オーリーはハック要員に成り下がってしまったな。

この作戦が有効なのかどうなのかはポポビッチのみ知るところ。

しかしシャックがハックされ、フリースローを落とす(17本中8本失敗。そのうちハックされたときの数字はたぶん8本中6本失敗・成功した2本はレーンバイオレーションで稼いだもの:曖昧な記憶で失礼)
フリースローを落としたことにより、シャックの心理状態はどうなるか。
落とした直後、シャックは二回つまらないファールを犯していた。シャックの自尊心とか勢いとかが一瞬こそぎ落とされたのか。チームの中でアリストテレスと呼ばれる尊敬される重鎮もこういった落とし穴で一瞬のスキを作ってしまう。
そしてダントニをバカにするような作戦でもある。指揮をしている一瞬「まだやるかぁ〜」と感情的になる。
ポポビッチにとってこの作戦は、パーフェクトな音楽にわざとノイズを入れて視聴者を煙に巻くような、相手の心理状態を一瞬混乱させるサプライズ効果なのかもしれない。それが数字に微妙に現れる。シャックのつまらんファールとチームメイトからのがっかり感による尊厳の低下、ダントニの指揮棒に粘着質の蠅がとまりへばりついて取れない。しかたないので指揮棒を交換。一瞬勢いが停滞。

・・・

そして絶好調ハイパートニーに前半ナッシュをディフェンスにつけていたことと、ボウエンがナッシュのディフェンスをしていたことで、ナッシュは疲労・・・。

後半トニーにはグラント・ヒルが付いたりディオウが付いたりしたが、
まともに打たせないようにはできなかった。


ヒルは本調子ではないように見える。
コーチはがっかり感を否めない。ゲーム4ではベンチかローテーションから外すことも考えているようだが、サンズのメディカルスタッフはダントニに、ヒルは行けそうだと伝えたという。

・・・

戦術を読みそれを攻略する方法は、各チームコンピューターの導入により数年前よりも物理的に早まったかもしれない。しかしスパーズはマイナーチェンジ以外数年前とほぼおんなじような事をしているという。元ネタがいかに優れていると言うことなのか。それとも各選手が有り得ないくらい練習しているということなのか。

ジノビリとトニーの成長度はコンピューターよりも大きい。
ポポビッチは恐いからな〜。
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by chiesuzukihome | 2008-04-27 01:04 | NBA | Comments(10)
Commented by 愛罪屋 at 2008-04-27 08:38 x
うーん。だいぶ拙いことになってきましたね。
本シリーズの低調ぶりは単にピストンズにだけ
原因があるというわけでは無いのですね?
文字観戦では伝わらない、スタッツに残らない
エナジーがシクサーズにあると言うことですか。。。

こうなると第4戦が非常に重要なゲームになって
きますね?ハミルトンを休ませられるシュータを
ロスターに入れておきたかったです。
Commented by maboo at 2008-04-28 01:39 x
こんばんわ、chie様。

個人的にはハックアシャックほど効果的な戦術は無いと
思います。むしろあんな効果的なもの使わないほうが駄目だろ
みたいな。印象が悪い、ツマらないという問題もありますけど…
またそれは別ということで。

PHOはとにかくディフェンスに難ありすぎて、
ランアンドガンでも勝てるということを証明するつもりが、
この4年間でますますそれでは勝てないということを逆に証明
した感じがします。PHOが巻き起こしたオフェンス志向ブームに
自らが終止符を打ち、来年以降リーグがディフェンス志向に
戻るんじゃないかと思ってみたり。
Commented by mari at 2008-04-28 22:35 x
ハックアシャックまた使ってきたようで、ポポビッチの戦略はイヤらしいけど効果的なこともありそうでやはり名将と呼ばれるゆえんなのですね。
カーメロがチームメイト批判をしたとのことですが、アイバーソンはそれをどう考えているのでしょうか。
Commented by pip at 2008-04-29 19:11 x
chieさん、こんにちは。
玄人筋的には、スパーズ凄し。個人的には「なんとつまらんです。」プロとして勝つことなのでしょうが、見る側としてはつまらないですね。三途・・・むごい変換だ・・・のディフェンスは悪くはなかったと思いますが、現在はベテランとマイルドなメンバー故、うまくいかない時は見てられないですね。動けないから。
76ersが持っているものが、サンズにはない。そのように思います。
Commented by 群雄割拠2007~2008 at 2008-05-01 01:25 x
chieさん、返信ありがとうございました。
サンズ負けちゃいましたね。そしてチームは愚か者に・・・。
サンズとヒートのトレードもBAD-BADなものに。(結果だけをみればですが)


サンズVSスパーズ戦がスパーズの勝ち上がりで決まって、依然、プレイオフは、熾烈な戦いが続いているのに、なんか空しい(虚しい)のは僕だけでしょうか?
何かが終わってしまったような感覚に囚われるのは・・・。
サンズVSスパーズ戦ほど、観客の心身に緊張と消耗を伴うゲームはなかなかなくて、そして、このカードには他の試合にないカタルシスが多々あって、いったんそれを味わってしまうと、代替がきかなくてっていうことが、シリーズが終了した喪失感をより強いものにするような気がします。
Commented by chiesuzukihome at 2008-05-02 02:20
>本シリーズの低調ぶりは単にピストンズにだけ
原因があるというわけでは無いのですね?

愛罪屋さんこんにちは。
ピストンズはゲーム4の後半からで〜とろいばすけっぼ〜を取り戻しましたね。それが出来ていればまったく心配することはないと思うのですが、ゲーム3では突然乱れだして、シクサーズはやれること全部やる若武者チームでピストンズとしてはいやな相手だったみたいです。

おもしろいのはシクサーズなど、チームは戦略で全く太刀打ちできないとなると負け顔になってくるところ。サンズも突然負け顔になりましたね。きょうはピストンズ対シクサーズ試合ひとつだけですね。楽しみです。
Commented by chiesuzukihome at 2008-05-02 02:25
>印象が悪い、ツマらないという問題もありますけど…またそれは別ということで。

mabooさん、こんにちは。
つまらないですねー。スパーズバスケの醍醐味はつまらないことでも率先してやることでしょうか。(笑)ハックァシャックだいぶ効果あったようですね。あのリズムの乱れ方、、、せっかちなバスケを好むタイプはあれでいらいらきますね。選手しかりでしょうか。

>PHOが巻き起こしたオフェンス志向ブームに
自らが終止符を打ち、

個人的にはランアンドガンを続けつつ、ディフェンスをなんとかすればよかったんでは。と思っているのですが、共存がどう難しいのかは専門的になりすぎてよくわからないです。が、ゲーム3のディフェンスは良かったと思います。
Commented by chiesuzukihome at 2008-05-02 02:31
>カーメロがチームメイト批判をしたとのことですが、アイバーソンはそれをどう考えているのでしょうか。

mariさん、こんにちは。
そーいうこともありましたね。カーメロ、とっても感情的な部分が見えていて、そういうのって嫌いじゃないです。やっぱりスポーツを見ていて人間味がどこぞに見え隠れするのが、おもしろいところでもありますねー。アイバーソンも昔はいろいろ言っていた方なので、カーメロの気持ちは兄貴分としてよくわかるでしょう。
「これからはディフェンスしないとプレーオフは勝てない。」って今ごと当たり前のこと言ってましたね。そうこちらのランアンドガンさんたちも、これにキャンビーやケニヨンのディフェンスが機能すればどんなに強いことかと・・・。
Commented by chiesuzukihome at 2008-05-02 02:41
>三途・・・むごい変換だ・・・のディフェンスは悪くはなかったと思いますが、現在はベテランとマイルドなメンバー故、うまくいかない時は見てられないですね。動けないから。
76ersが持っているものが、サンズにはない。そのように思います。

pipさん、こんにちは。
散ず、こちらの変換はこのようになっております(笑)。解散の散かい。
ディオウはああいうインサイドでアイソレーションな使い方は効果的ですね。でも今回も最後にゴートゥガイに迷うような、ナッシュが当たっていないのだからもっと考えようもあった、目に見えない部分、を効果的に使えなかったというところも散ずの弱点?かとも。というか、アマレも言っていた「キャンプからずっとおんなじバスケをするべき。」というのがずばりな意見かな。
シクサーズはそれをずっと続けて来られてほぼ完成したのがプレーオフ時期でしたね。
Commented by chiesuzukihome at 2008-05-02 02:58
>サンズVSスパーズ戦ほど、観客の心身に緊張と消耗を伴うゲームはなかなかなくて、そして、このカードには他の試合にないカタルシスが多々あって、

群雄割拠さんこんにちは。
虚しい・・・私もまったく同じ気持ちです。愕然とします。かなり消耗しました。
これはなんなんでしょうか、スパーズファンもそう思っているのかそれとも散ずファンだけ?なのか。散ずって危ういところが魅力だったりするのか、この数年でもうナッシュのキャラが確立されてしまったようです。それと同時にダントニのコーチングが危ういってのもありますね。得も言われぬ良心を持っていて、終盤にがつんと行けないと言うのか???(説明不可能)

ラジャベルはスパーズのことを「僕らはスパーズが持っている目に見えないものに倒された」とも言っていて、彼らの持つヘンな力は勝利に対する貪欲な何かで、これにいつも負けているという意味かと思います。

>いったんそれを味わってしまうと、代替がきかなくてっていうことが、

代替、、、うーん、同じく。あのじりじり感、他では味わえないみたいです。
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