ブログトップ

CHIE SUZUKI HOME COURT blog

chiesuzuki.exblog.jp

審判の不祥事

d0038897_6333195.jpg

(写真:昨シーズン11月のブルズ対ニックス。左端がティム・ドナヒー審判)



とうとうここまで来たか・・・。


NBAは審判の判定でかなりゲームが左右される。
繊細に取り組めば、どこまでもどこまでもその影響力は絶大だ。


ティム・ドナヒー、40歳は経験13年のベテラン審判。
プレーオフなど自分の吹いた試合も含め過去二年間に渡る賭博疑惑があり、FBIが調査中。

ってすごいことになってます。
今年のサンズ対スパーズのゲーム3も吹いていたとか。



これはNBAにとってありえないくらの打撃。
デビッド・スターンにとって。


スターンは兼ねてから、NBAが賭博に使われることをとても毛嫌いしていたし、
選手の審判に対する「リスペクト」を徹底していただけに、これまた問題が大きすぎる。

あのティム・ダンカンを退場させ無期停止になった審判なんてかわいいものだし、フィクションの映画Forget Parisのビリー・クリスタル扮するNBA審判ミッキーの暴走なんて、笑って済まされる。

が、、、ドナヒーの行為は笑って済まされない・・・。


今年から採用された、審判のリスペクトを増すための「ノー・トレランスルール(非許容規則)」がまるで無意味になる。この先選手の審判に対するリスペクトは確実に下がりそうだ。「あんたもどうせ賭博やってんでしょ」なんて言葉が出たりして。
(しかしこのルールはばかばかしい。「今のがファールか??」と驚いたジェスチャーをしただけでテクニカルファールを取られる)このルールは個性溢れる選手たちを無感情にしてゲームをますますつまらなくさせる。(リムにぶら下がって、どうだー!!という行為も禁止されている=これも同様につまらないルール))




こういった、正義感溢れすぎる潔癖性で独善的なルールが、いかに人間の個性と生物のささやかなおもしろみを潰しているか、と思うと、デビッド・スターンの掲げたクリーンなリーグのビジネス的成功の副作用。のような気がしてしょうがない。


そこへきて、この事件は、いったいどういうふうに説明したらいいのか、NBAもわからないだろう。

リーグではなく、この人の個人的な悪事だとはわかりきっているが、今週、記者会見があるそうで、今後の選手の審判に対する態度は諦めに変わるのか、そして観客の怒りは激しく助長されるのではと思われる。


彼の吹いた試合、どの試合でどちらが勝ってどう儲けたか、
が今後発表されたら、たいへんなことになりそうだ。。。。



NBAの審判といえばほとんどがそのプロフェッショナルな仕事ぶりで、尊敬できる。
カメラマンにとっては審判が目の前に立ちはだかるおかげでナイスショットを逃したりと、障害物のひとつ。しかし仕事ぶりを間近で目撃できる。

あのコートを48分ほぼ全速力でボールの方向へ走り、全体を見渡しクロックを見ながら、すこぶるハードワークである。とくに若い審判や黒人の審判は一生懸命で、一瞬たりとも見逃さないぞという気合いがこちらまで伝わってくることがある。
これはまったくの私見だが、白人のベテラン審判ほど余裕かましているように見える。というのもカメラマンや記者にジョークを飛ばしたり気軽に話しかけてきたりと、この道何十年という緩さが見られる。その延長としてティム・ダンカンが犠牲になったのかもしれない。
 

審判は選手と同じくらい全米各地を転々とする。この大きなストレスはアスリートでない普通の体を持った人間にとって計り知れないかもしれないのだが、ドナヒーは特に以前からギャンブル好きな悪癖(度が過ぎれば)があったらしいのでそういう理由も却下ではある。
今週、どういう方向へ話が進むのか。耳を傾けておかなければ。

・・・

いまyoutubeにてtim donaghyで検索した映像見てきたが
サンズ対スパーズゲーム3、どう考えてもスパーズ寄りの判定が多かった(編集の仕方にも寄るかもしれないし、ホームというのもあるが)。
マイク・ダントニの怒り顔と、解説者の「今の判定は・・・「I don't know」のような微妙な表現が多く、審判に対して疑問を呈しているようだった。
[PR]
by chiesuzukihome | 2007-07-23 04:46 | NBA | Comments(10)
Commented by sid at 2007-07-23 12:32 x
Donaghyの件,私も気になってます。
これって絶対あってはならないことだと思います!
リーグがこれからどうしていくのかも気になります。
Commented by pip at 2007-07-23 12:46 x
chieさん、こんにちは。
サンズが負けた後、game見なかった(関連webは見てました)のですが、このNewsにはすっかり脱力です。
CBSかSIのコラムで見ましたが、G3のVideo再チェックで、吹きすぎ(SUNSに)と、無視(Bowenなど)が明らかみたいですね。
2006-2007のchampは、参考記録になるのでしょうか?ならないよな~。その後の出場停止処分や、2年前から捜査があったのに変なルール作ったことなど、スターン氏いけてないですねー。
まあF1を含め、自己チューの会長はいましたが・・・。Sun arise?
Commented by maboo at 2007-07-23 13:18 x
確かにドナヒー個人の悪事かもしれませんが、リーグが被る
被害は大きそうですね・・・

chieさまのおっしゃる通り、選手の無個性化って
最近酷いと思います・・・
スターンのクリーン大作戦の意図も分かるけど、
やりすぎなのではないかと。
ハンドチェックを全部取るようになり、審判に文句は言えず・・・
最近NJとサインしたマグロワは「リーグはソフトになった」と言ってました。選手自身ももちろん変化を感じてるみたいですね。
個人的には少し前のハードで熱いゲームに戻って欲しいなぁと・・・
Commented by Garnett at 2007-07-23 14:29 x
こんにちわ Chieさん

難しい問題ですね
ハードワークをこなす技術や体力を持っていても人間性が
伴わないひともいるということなんでしょうね 
その審判自身とその人を使った人間にも問題があると思います
審判のせいで試合が壊れるのは残念です
Commented by madu19811101 at 2007-07-24 01:18
>クリーンなリーグのビジネス的成功の副作用

chieさんこんにちわ。
偶然にも似たような内容をぼくもblogに書いていたんですが、この副作用は個人であることの面白み以外にも、パワープレイヤーの減少や基本を欠いた選手の続出に始まり、国際舞台での弱体化に至るまで広く帯びているような気がします。
Rアーテストみたいな存在がどんどん希薄になっていますしね。K-martなんかにはいち早く戻ってきて欲しいですね。

Commented by chiesuzukihome at 2007-07-25 00:48
>リーグがこれからどうしていくのかも気になります。

sidさんこんにちは。今年優勝したスパーズのファンはとくに怒りを抑えきれないでしょう。ほんとうに腹立たしいですね。
これによって、リーグはいったいどんな策を考えるのでしょうか?
だからといって誤った方向に走らないようにしてほしいです。ラスベガスにチームを。の話は完全立ち消えそうです。現在はUSAチームが練習中@ベガス。
Commented by chiesuzukihome at 2007-07-25 00:53
>G3のVideo再チェックで、吹きすぎ(SUNSに)と、無視(Bowenなど)が明らかみたいですね。

pipさん、こんにちは。脱力ですよねこんなニュース。
どうやらこのNBAを使った賭事、クウォーターごとの得点、どちらが得点が多かったか、誰がリバウンド何個以上、得点何点以上以下、、、などいろいろな賭け方があるそうです。試合はプレーオフやマーキーマッチなどテレビ放映されているものが対象だとか。
で、今後、どんどん明らかになっていくと思いますが、
あの試合のあの場面のあの笛、と限定できることになりそうです。(悲惨〜)
Commented by chiesuzukihome at 2007-07-25 00:58
>最近NJとサインしたマグロワは「リーグはソフトになった」と言ってました。選手自身ももちろん変化を感じてるみたいですね。

mabooさん、こんにちは。
マグロアがそんなことを言っておりましたか。それにしてもNJはかなり期待できますね。キッドさえ残留すれば。。。。でもUSAチームに参加して疲労しないよう、、、この辺心配ですが。
クリーン大作戦、個人的には悪くないと思いますが、最近行き過ぎなところは感じていましたね。パワープレースタイルみたいなものは、例えばひじ鉄とか使わなければいいのですがね。
Commented by chiesuzukihome at 2007-07-25 01:05
>ハードワークをこなす技術や体力を持っていても人間性が
伴わないひともいるということなんでしょうね 

Garnettさん、こんにちは。
人間性、大事です。どんなに技術や才能があっても、性格の悪いヤツは必ず後で痛い目を見ます。っていうかそういうやつがのし上がるには人の100倍くらいいろんな努力をしていると思いますが、私はイヤです。(笑)
それらには個性の範疇で許されるものと、許されないものがあります。それを見極める目を持ちたいです。
Commented by chiesuzukihome at 2007-07-25 01:18
>パワープレイヤーの減少や基本を欠いた選手の続出に始まり、国際舞台での弱体化に至るまで広く帯びているような気がします。

maduさん、こんにちは。
これはビジネス的な成功物語を完結させるためのパワープレーヤー排除でしょうか。メイソンやオークリーのニックスは二度と戻らないかもしれません。ただ、スポーツ(球技・格闘技など)の特徴として、怒りや情熱のぶつかり合い、を抜きにしたら、ラスベガスの賭博師にもシカトされるつまらないものになってしまうでしょうな。スターンの作戦、まだまだ続きます。
<< 古豪ボストン 無計画で右往左往な旅 >>