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パリのカフェからの憶測

MOMA美術館のThe Modern(フレンチレストラン)、まだ行ったこともない。
開店当時は予約が1ヶ月待ちだとかで前評判いいし、お高いし、しかも美術館だけあって白いプレートに盛りつけられたメインやアペタイザーはまるで白いキャンバスに描かれた絵画のように美しい。

とりあえずMOMAのカフェに入った。
「Cafe5」は五階のテラス付きの、インテリアはミニマリズムの日本人設計でもちろん盛りつけもThe Modern同様、芸術品だ。

テラスを見下ろすとMOMAの庭園がありこれまた趣深く
ひとつの絵画を上から眺めているようだった。

オーダーしたのがSandae$8(サンデー)
コーヒーのアイスクリームとバニラビーンズの入ったアイスクリームにピーカンナッツがごろごろと入り、リキュールに浸したスポンジケーキがちょびっと下の方に沈んでいる。アイスクリームは当然自家製でこれがまたうますぎ〜。
量もちょうどよくお上品。

ひるまっからワイン飲もうと思ったけれど、おいしすぎるコーヒーアイスを食べた後はまた常設の19世紀から20世紀絵画をひとしきり堪能。

有名絵画ばかりだったからなのか、もうその熱いもの、パッション、画家が絵画を通して訴えてくるエナジーに圧倒されながら、疲労困憊。
まるでNBAプレーオフゲームを4試合ぶっ続けで見せられたときのような疲労感。

ムンク、ピカソ、シャガール、キリコ、カンデンスキー、ミロ、クレー、クリムト、ゴーギャン、セザンヌ・・・・。

19世紀末から20世紀初頭のヨーロッパ、特にこの時代のフランスは楽しかったであろうな。画家が集うカフェ(酒場)には芸術論議を明け方まで交わす人々でいっぱいだっただろう。それにしてもアメリカの芸術はいまいちだった。
アンディ・ウォーホールの絵も飾られていたが、あれ、見る価値はないですよ。
確認するだけでOK。
マリリンモンローが描かれたキャンバスには、情熱ではなくて皮肉が描かれている。
もう絵画の行き着くところを知り、アメリカの大量消費文化を皮肉る方法で芸術を果たしていたウォーホールは、その時代に生まれていたならばそんな芸術よりもきっとパリのカフェ論議のほうが羨ましく楽しかったであろう。と想像する。


ところでこの間、
グラマシーあたりのフレンチレストランへ行った。
La Petite Aubergeという店、このへんインド人街なのかやたらにインド料理店が軒を連ねているのだが、その狭間に小さく山小屋風のふた昔前のレストランらしきところがそこ。

1940年代のフレンチレストラン?
という趣の、客層も40年代に青春を謳歌したであろう年輩の方たちが食している。
来てみればインテリア以外は高級フレンチレストラン。

まずエスカルゴを頼んでみた。
何年ぶりかに食べるエスカルゴ、フランスではそんなに高級料理ではないらしい。
このガーリックバターがあつあつで、おいしい。エスカルゴもぷりぷり。
パンにつけてぜんぶ平らげた。
間に入ったサラダは何の気なしにサーブされたがこれでお腹が張ってしまった。
そのあとに子牛のソテーでもうおなかが破裂しそうだった。
お肉も柔らかくこってりデミグラスソースでこれも苦しいけどたいらげ、
デザートにはピーチのお酒のかかったアイスクリーム。

やっぱり一昔前のフレンチらしく、あとでバターで胃がきもちわるくなった。
昔の西洋料理番組で、バターや油をこれでもかというくらい使い、ぎとぎとしているのを見たことあるがまさにあれでしょう。

ところでこのお店、グラスワインが最低17ドルであと殆どがボトルワイン。
ボトルはまあまあのものから1986年の何千ドルするものまで充実。
もちろんほとんどがフランスワイン。

そのなかで隠れるようにメニューに載っている番外編な「カラフェ」に入ったワインを頼んだが、
これ、たぶん高級ワインからイエローテイル(安ワイン。ワインリストにはないのになぜかバーカウンターに置いてあった)までの客の残していったボトルに残ったものを合わせた。んではないかという憶測。

おいしいような気の抜けたような味わいに、微妙なうまさとうまくなさが混同する赤ワインであったのだ。

それってなんだか
おいしい目に遭う確率とマズイ目に遭う確率がカラフェに注がれているという
ニューヨーク生活そのもののようだ。
とそんなことを考えてしまう、パリのカフェ気分からでした。
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by chiesuzukihome | 2006-05-04 05:20 | ニューヨークシティ | Comments(0)
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