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お帰りユーイング祭り

昔書いていたブログ(ホームページ)を、ネット上で偶然見つけた。
無料サーバ内に置いた事、すっかり忘れていた。

ニューヨーク在住の頃のお気に入りのチームについて書いていたもの。そのお気に入りとは、もちろんニューヨーク・ニックス。。。。

その中でも、また懐かしいのがあったので、抜粋。
パトリック・ユーイングがドラフト後15年間在籍したニックスから、シアトル・スーパーソニックスにトレードされ、遠征で初めてニューヨークに戻ってきたときの試合にて。


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試合前、楽しそうに練習するユーイング。

Ewing at The Garden 2.27.2001/ChiePhotos


お帰りユーイング祭り 2001 2・27

 マジソン・スクエア・ガーデンに白いメルセデスで到着したユーイングは、少しお疲れ気味。前日のボストン戦後、観戦に来ていた父の具合が悪くなりチームと離れ病状を見舞っていたからだ。「父は大丈夫だよ。」ということだが、今日のチーム練習もキャンセルし、試合2時間前に現れた。そしてニックスロッカールームと続いているホスピタリティルームでコーチやメンバーと挨拶を交わした。

 MSGで行われた盛大な祭り。MOTO氏の御好意ですばらしい席に座らせていただいた。この場を借りて厚く御礼申し上げます。(この日は記者席ではなく客席に座らせていただきました)


 祭りは祭りではなく儀式だった。記者の何人かは正装していた。「だって今日はアレだからね。」メディアの数はプレーオフ並み、ニューヨークエリアでユーイングを良くも悪くも見守ってきた人たちが大半だった。そしていつものようにハーブ・ウイリアムス、チャールズ・スミス、ジョン・トンプソン(TBSの解説)、選手会ビリー・ハンター、33番の大きなsize56のレプリカジャージを着たスパイク・リーなど、VIPも揃ってお帰り儀式に出席。

 7時45分、ニックスの選手より少し早くコートに現れたソニックスのメンバー。ガーデンクラウドは赤い練習着のユーイングの姿を見つけると大声援、大拍手、そしてPa-trick Ew-ingの大合唱。スタンディングオベーション。マーク・ジャクソンはユーイングがブーイングされるのではと心配していたが、予想は大はずれで、鳴りやまない大声援にあわせて拍手をし続けていた。

 国歌斉唱、ブロードウェイスター(ライオンキング)のクリス・ジャクソンの歌が途中にも関わらず、大声援が起こりWe Love You Patrickと国歌が重なってしまう。選手紹介ではスクリーンに過去のユーイング映像が映し出され、1985年のドラフト風景でまだあどけなさが残る表情や、ラストショットを叩き込む姿が鮮明に想い出される。それを眺めながら手を振ってみせる。クラウドはいつまででも拍手を続け声を涸らすつもりだ。ユーイングは汗なのか涙なのかわからない滴を顔のあちこちから流していた。感無量の表情がスクリーンに大きく映し出され、涙がこぼれそうになったのはクラウドだけではない。カート・トーマスは目頭を拭ってみせた。マークジャクソンは逆さまつげのすき間から心より祝福の視線を投げかけた。
 
マーク・ジャクソン トリプルダブル-1点

 ニックスがアシスト30とは、、、。マーク12アシスト、とうとう3日目にして本領を発揮してくれた。ニックスにとってどれほど待ち望んだ出来事だろう。特にグレン・ライスのところには素晴らしいパスが。このオフェンスリズムをいつも発揮できたならいいシーズンが過ごせそうだ。反対にチャーリー・ワードは9分1アシスト4TOと悲しいことに。相手がペイトンという仕方ない状況もあったが。

友だち

 キャンビーはチャーリーと同じく負けず嫌い。俊敏な動きででユーイングをうち負かし、13本中3本しかミスしていない。恐るべきジェネレーションX。お涙トーマスもオフェンスリバウンドを4本ゲットする快挙。ユーイングの1Qは8点4リバウンドオフェンスリバウンド3。皆ありがたがって大拍手。しかし昨日のボストン戦で活躍し38分もの出場の後だったこともあり、以降はディフェンダーとしてゴール下に立ちオフェンスは若い者にまかせていた。このチーム、ユーイングと話の合う輩はいないようだ。デビッド・ウインゲート爺くらいか。ニューヨークに戻ってきてとても嬉しそうだったが、チームがというよりも友だちがたくさんいることと家族が住んでいることで、会えて嬉しいと言っていた。友だち友だちと、他の選手よりも「友だち」という単語をよく使うんだなと、寂しがりな一面を素直に表していた。ソニックスのパービス・エリソンがカットされたときも「僕の夕食のパートナーを首にするなんて」と新聞に話していたのもリアルすぎるコメントだ。シアトルの水にあっているとは思えないが、隠居爺の穏やかさをプラスしたユーイングがそこにはいた。

記者会見

 試合後のロッカールームでは、ユーイングには質問をしてはいけないという。記者会見形式での質問のみになった。バンガンディの会見中、ユーイングは少しの時間をロッカールームで待機した。顔見知りに元気?という空気の中、私の顔も覚えていて手を振ってくれたのは嬉しかった。何かお土産でも買っとけばよかったとか考えてしまった。

 会見バンガンディの出番は終わり、氷付けの両膝を伸ばし、記者会見場へ。仕切っていたのはローリー浜本ニックスPR。いつも通りの質問が飛び交うが、辛辣なものや困らせる類のものはなかった。みながまるでユーイングのファンのようだった。ユーイングはああまた君たちかあ、俺、みんなのこと知ってるしここは15年も居たから俺の城状態。でだらだらし小さなふたつのマイクをいじっている。終いにはそのひとつを壊してしまうし、間違って俺ニックスの選手だから。と言ってしまい、いや違ったソニックスだ。と訂正したり、笑いもありリラックスしきっていた。スタンディングオベーションには「感動したよ。涙がこぼれる前にゲームを始めようぜ。と思った」「泣いちゃいけないと思うと泣いてしまうかもしれないから他のことを考えていたよ。」メディアは何とかユーイングを泣かそうとしていたようだが、100%惜しまれて居なくなったわけではないので、少しだけ白けてみせているようだった。「何で彼らはこの島から俺を追い出したんだい。ってチームメイトと話していたよ。」「ファンは素晴らしかったよ。僕らはずっとLOVE-HATEな関係だったけど、僕が毎晩たたき出した数字に対し感謝しているんだと思ったよ。」ユーイングにとって、今夜は夢の祭典だったのではないかと勝手に思うのだった。
 
ニックス101-ソニックス92

ユーイング32分12点(6-14)5リバウンド1ブロック
 ペイトン19点(8-20)5アシスト2スチール
 ルイス20点9リバウンド3アシスト
スプリー21点6アシスト 
アラン24点3アシスト4リバウンド5TO 
キャンビー21点17リバウンド3アシスト5ブロック
 ライス20点(7-14) 
トーマス4点3アシスト7リバウンド2ブロック 
LJ15分0点5ファール マーク37分9点12アシスト11リバウンド3TO
 チャーリー9分2点1アシスト1リバウンド4TO

 
 ハーブ・ウイリアムスによれはユーイングのお父さんカールの具合はあまり良くないそうだ。検査中らしい。

 28日午前10時55分頃、シアトルでマグニチュード6.8の地震が起こった。ソニックスは1日(クリーブランド)2日(インディアナ)とロードのためシアトルには帰っていない。

 シアトルの新オーナー、ハワード・シュルツはNYブルックリンのプロジェクト(低所得者住宅)出身。1970年にガーデンの前でプレーオフチケットを取るのに友だちと一晩過ごしたそうで、その時の試合はワシントンブレッツ対ニューヨーク。10年前に亡くなった父の薦めで見始めたバスケット。今回のユーイング祭りの観戦は15年ぶりのガーデンだそうでコートサイドの席で、当時の懐かしさを感じていたという。


..................(ここまで抜粋)


ニックスのセンターとして15年間君臨したパトリック・ユーイングは、自他ともに認めるスーパースターだが、しばしば人間らしい一面をも見せていた。
ニューヨーカーとの間には、喜びと悲しみ、時には怒りが複雑に絡み合う、特別な関係を築いていた。
在籍時は、たくさんの批判を浴びた。ぎりぎりのところで優勝に導けないリーダーとして。後輩の面倒を見ない先輩として。。。でも皆ユーイングが好きだった。

そんな試合を一編でも観られたこと、歴史の一幕に参加できたようで嬉しかった。








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by chiesuzukihome | 2013-10-29 11:51 | NBA | Comments(4)
Commented by 愛罪屋 at 2013-10-29 14:16 x
いやー.オールドスクールにはたまらない逸話ですね.自分はピストンズファンなので,ユーイングには痛い目にあったことしか覚えていませんが...ドレッドヘアのパービスエリソンなど,今の人は知らないでしょうね.また,昔の写真などもアップしてください.
Commented by ピム at 2013-10-30 15:39 x
 いや懐かしいですねホント。ユーイングの人間らしい一面といえば、この人めちゃくちゃルーチンにこだわると聞きました。試合前の行動とか備品のメーカーとか、ちょっとでも普段と違うとダメ許せないという。実際はどうだか知りませんが、イカツイ外見に似合わず繊細で、言葉悪いけど小心者なんだなあと思ったものです。

 でもニックスにとってユーイングは特別でしたよ。キャンビーだって結局は足元にも及ばなかった。このNY凱旋からもうすぐ丸13年になるというのに、このチームには未だユーイングと同格のフランチャイズスターが現れません。いったい何をしてたんですかねフロントは。
Commented by chiesuzukihome at 2013-11-07 00:00
>昔の写真などもアップしてください.

愛罪屋さん、お久しぶりです。コメントありがとうございます!はいはい、今度懐かしの選手たち、持ってきますね〜。ユーイングがいるころのピストンズというと、アイザイア時代も入りますよね。おそらく愛罪屋さん、アイザイアファンでもあったと思うのですが、Knicksコーチになってから、こちらのブログでぼろくそだったの、心で泣いてませんでした?スミマセン…。(今頃おせーよw…)
Commented by chiesuzukihome at 2013-11-07 00:20
>イカツイ外見に似合わず繊細で、言葉悪いけど小心者

ピムさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます!何かゆうさん、ピムさんにがっつり見破られているような…。私も同じ意見です。皆さんよりほんの僅かだけ、裏側というか柱の後ろからこっそり見たw印象ですが…、ゆうさんは知人でない人には、決して自分から親しく話しかけない(かけられない?)。かなりの人見知りで、話しかけるとしたら、コワそうじゃないアジア人、黒人で温厚そうな方、に限ります。それ以外には警戒心が強すぎて、知らない人には親しげには話しません。もちろん一度仲良くなってしまえば、白人へも信頼を寄せますけど、学生時代コートにバナナ投げられたことなど(人種差別的な意味)、思い出されてしまいます…。
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